札幌で外壁塗装を考えるなら、将来的に二重でかかる可能性のある「足場代」を一度で済ませることが、賢く費用を抑える最も重要なポイントです。
この記事では、屋根塗装とセットで行うことで足場代約20万円をまるごと節約する具体的な方法から、坪数別の費用相場、札幌の気候に合わせた業者選びのコツまで、建築リフォーム会社の現場担当が徹底解説します。
- 札幌で外壁と屋根を同時に塗装すべき理由
- 坪数別のセット工事費用相場と節約できる金額
- 足場代以外でさらに費用を安くする3つの裏ワザ
- 札幌で信頼できる優良業者を見分けるコツ
なぜ札幌の外壁塗装は屋根とのセット工事が最も賢い選択なのか
札幌で外壁塗装を検討する際、多くの方が見落としがちな重要なポイントがあります。
それは、屋根塗装と同時に行う「セット工事」という選択肢です。
別々に工事を行うよりも、足場代という大きな費用を一度で済ませられるため、トータルコストを大幅に抑えられます。
ここでは、セット工事が最も賢い選択である3つの理由を詳しく解説します。
足場代の二重払いを防ぐ最大の節約術
外壁塗装の費用内訳を見ると、足場の設置と解体にかかる費用は全体の約20%を占めます。
これは、一般的な30坪の住宅の場合、およそ15万円から25万円にもなる金額です。
もし外壁と屋根の塗装を別々の時期に行うと、その都度足場を組む必要があり、この高額な費用が二重にかかってしまいます。
セット工事であれば、この足場を組む作業は一度きりで済みます。
つまり、本来2回支払うはずだった足場代の1回分がまるごと節約できるのです。
この差額こそが、セット工事を選ぶ最大の金銭的メリットといえます。
雪国札幌の気候から家全体を守る耐久性向上
札幌の冬は、屋根に降り積もる雪の重みや、春先の雪解け水、そして凍結と融解を繰り返す「凍害」など、建物を劣化させる厳しい要因に満ちています。
外壁だけを新しく塗装しても、劣化した屋根から雪解け水が内部に浸入してしまえば、雨漏りや家の構造を支える木材の腐食を引き起こしかねません。
外壁と屋根を同時にメンテナンスすることで、家全体を防水の塗膜で隙間なく覆うことができます。
これにより、札幌の厳しい自然環境から住まいをまるごと守り、建物全体の耐久性を格段に高めることが可能です。
将来発生するかもしれない大規模な修繕リスクを未然に防ぐ、賢い投資になります。
工事中の手間やストレスを一度で済ませる効率性
塗装工事の期間中は、職人さんの出入りや作業音、塗料の匂いなど、日常生活において少なからず気になることが出てきます。
また、業者との打ち合わせや、工事開始前のご近所への挨拶回りなど、施主様自身が行うべきこともあります。
これらの手間や気遣いを、外壁と屋根で2回に分けて経験するのは、想像以上に負担となるものです。
セット工事を選択すれば、工事期間中の精神的なストレスや時間的な拘束を一度にまとめることができます。
忙しい毎日を送る方にとって、工事に伴う負担を最小限に抑えられる点は、大きなメリットです。
坪数別で見る外壁・屋根セット工事の費用相場と節約シミュレーション
ご自宅の広さに応じた費用相場を把握することが、適正な価格で工事を行うための第一歩です。
ここでは、一般的な住宅の坪数別に、外壁と屋根のセット工事にかかる費用の目安と、別々に工事した場合と比較してどれだけ節約できるのかをシミュレーションします。
延床面積 | 外壁・屋根セット工事の費用相場(シリコン塗料) | 別々に行った場合との差額(節約額) |
---|---|---|
20坪 | 60万円~80万円 | 約15万円 |
30坪 | 90万円~130万円 | 約20万円 |
40坪 | 120万円~160万円 | 約20万円~25万円 |
50坪 | 150万円~200万円 | 約25万円~30万円 |
坪数が大きくなるほど塗装面積が増え、足場の規模も大きくなるため、セット工事による節約効果はより高まる傾向にあります。
ご自宅の坪数と照らし合わせ、予算を考える際の参考にしてください。
20坪の住宅の場合
延床面積が20坪(約66㎡)の住宅は、比較的小規模な住宅や、建坪が10坪の2階建て住宅などが該当します。
この規模の住宅でも、セット工事による節約効果は明確に表れます。
外壁塗装のみだと約50万円から、屋根塗装のみでは足場代を含めて約45万円からの費用がかかりますが、セット工事にすることで総額を大きく抑えられます。
足場代の約15万円を節約できるため、その分の費用を塗料のグレードアップなどに充てることも可能です。
項目 | 費用相場の目安 |
---|---|
足場設置(飛散防止ネット含む) | 約12万円~15万円 |
高圧洗浄 | 約2万円~3万円 |
外壁塗装(シリコン塗料) | 約30万円~40万円 |
屋根塗装(シリコン塗料) | 約16万円~22万円 |
合計 | 約60万円~80万円 |
コンパクトな住宅であっても、足場を組む費用は必ず発生します。
だからこそ、一度の足場設置で外壁と屋根の両方をメンテナンスすることが、賢い選択と言えるのです。
30坪の住宅の場合
日本の戸建て住宅で最も標準的なサイズが、延床面積30坪(約99㎡)の住宅です。
この規模になると、セット工事のメリットである足場代20万円前後の節約効果が、より大きな意味を持ちます。
別々に工事を行うと、外壁塗装で約70万円〜100万円、屋根塗装で約40万円〜60万円、合計で110万円〜160万円程度の費用がかかります。
しかし、セット工事なら足場代が一度で済むため、総額を90万円〜130万円程度に抑えることが可能です。
項目 | 費用相場の目安 |
---|---|
足場設置(飛散防止ネット含む) | 約15万円~20万円 |
高圧洗浄 | 約3万円~4万円 |
外壁塗装(シリコン塗料) | 約45万円~65万円 |
屋根塗装(シリコン塗料) | 約27万円~41万円 |
合計 | 約90万円~130万円 |
30坪の住宅は、外壁も屋根もメンテナンスが必要な面積が広いため、同時に工事を進めることで工期短縮にもつながります。
費用と時間の両面で、効率の良いリフォームを実現できます。
40坪の住宅の場合
延床面積が40坪(約132㎡)の住宅は、比較的大きなお住まいです。
塗装する面積が広くなる分、工事費用も高額になりますが、それと同時にセット工事による節約額も20万円以上と大きくなります。
外壁や屋根の形状が複雑な場合や、3階建ての場合は足場も大規模になり、設置費用だけで25万円を超えることもあります。
この費用を一度で済ませられるかどうかは、総工費に大きな影響を与えます。
項目 | 費用相場の目安 |
---|---|
足場設置(飛散防止ネット含む) | 約20万円~25万円 |
高圧洗浄 | 約4万円~5万円 |
外壁塗装(シリコン塗料) | 約60万円~80万円 |
屋根塗装(シリコン塗料) | 約36万円~50万円 |
合計 | 約120万円~160万円 |
大規模なメンテナンスだからこそ、計画的にセット工事を選択し、無駄な出費を徹底的に省くことが重要です。
将来的な修繕費用も考慮し、賢く家全体の耐久性を高めましょう。
50坪の住宅の場合
延床面積が50坪(約165㎡)を超える大きなお住まいでは、セット工事は必須の選択肢と言えます。
塗装面積の広さに比例して足場の規模も大きくなるため、節約できる足場代は25万円から30万円に達することもあります。
この規模の住宅を別々のタイミングで塗装すると、足場代だけで50万円以上の出費になる可能性も否定できません。
一度の工事でまとめてメンテナンスすることが、最も合理的で経済的な判断です。
項目 | 費用相場の目安 |
---|---|
足場設置(飛散防止ネット含む) | 約25万円~30万円 |
高圧洗浄 | 約5万円~6万円 |
外壁塗装(シリコン塗料) | 約75万円~100万円 |
屋根塗装(シリコン塗料) | 約45万円~64万円 |
合計 | 約150万円~200万円 |
工事費用全体が高額になるからこそ、セット工事によるコスト削減は大きな意味を持ちます。
浮いた費用で、より耐用年数の長い塗料を選ぶといった選択肢も生まれます。
塗料のグレードと耐用年数による価格の違い
塗料選びは、塗装工事の費用と将来のメンテナンス計画を左右する重要なポイントです。
塗料にはさまざまな種類(グレード)があり、それぞれ価格と耐用年数が異なります。
例えば、最も一般的なシリコン塗料の耐用年数は約10年~15年ですが、ワンランク上のフッ素塗料なら約15年~20年と長持ちします。
初期費用は高くなりますが、次の塗り替えまでの期間が長くなるため、長期的に見るとコストを抑えられる場合があります。
塗料の種類 | 耐用年数の目安 | 30坪住宅のセット工事費用相場 | 特徴 |
---|---|---|---|
ウレタン | 約8年~10年 | 80万円~110万円 | 費用は安いが耐用年数が短い |
シリコン | 約10年~15年 | 90万円~130万円 | コストと耐久性のバランスが良い |
フッ素 | 約15年~20年 | 120万円~160万円 | 高価だが非常に長持ちする |
無機 | 約20年~25年 | 140万円~180万円 | 最も耐久性が高いが費用も最高級 |
札幌の厳しい気候条件を考えると、ある程度の耐久性を持つシリコン以上のグレードがおすすめです。
初期費用だけでなく、次の塗り替えまでの期間を考慮した「ライフサイクルコスト」で考えることが、長期的に見て最も費用を抑えるコツです。
失敗しない札幌の優良業者を見分ける3つのコツ
外壁塗装の品質は、依頼する業者によって大きく変わります。
適正価格で質の高い工事を実現できるかどうかは、どの業者に依頼するかで9割決まります。
高額な契約を迫る悪徳業者や、手抜き工事をする業者を避け、安心して任せられる優良業者を見極めるために、これから紹介する3つのコツを必ず押さえてください。
必ず3社以上から相見積もりを取る
まず最初に実践すべきことは、相見積もりです。
相見積もりとは、複数の業者から同じ条件で見積もりを取り、工事内容や費用を比較検討することを指します。
1社だけの見積もりでは、提示された金額が札幌の相場に対して高いのか安いのか、客観的な判断ができません。
最低でも3社以上から見積もりを取ることで、ご自宅の外壁塗装における費用相場や、必要な工事内容の適正水準が見えてきます。
見積書を比較する際は、総額だけを見るのではなく、詳細な内訳までしっかりと確認することが大切です。
特に以下の項目は、業者の誠実さを見極める重要なポイントになります。
チェック項目 | 確認するポイント |
---|---|
足場代 | 「一式」ではなく、面積(㎡)と単価が明記されているか |
塗料代 | メーカー名、商品名、グレード、使用缶数が具体的に記載されているか |
高圧洗浄 | 面積(㎡)と単価が明記されているか |
諸経費 | 「諸経費一式」ではなく、現場管理費や廃材処理費などの内訳がわかるか |
内訳が曖昧な見積書を出す業者は注意が必要です。
各項目について丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが、失敗しないための第一歩です。
地域密着型の自社施工業者を選ぶ
札幌で外壁塗装を依頼するなら、地域密着型の自社施工業者をおすすめします。
自社施工とは、見積もりの相談から実際の工事、そして工事後のアフターサービスまで、下請け業者を使わずにすべて自社の職人やスタッフで一貫して行うことです。
全国展開している大手リフォーム会社の場合、契約後に工事を下請け業者へ発注するケースが多く、その際に発生する中間マージンが工事費用に上乗せされることがあります。
自社施工業者であれば、余計な中間マージンが発生しないため、費用を抑えられます。
それ以上に、札幌の厳しい気候や特有の建材を熟知しているという大きなメリットが存在します。
項目 | 地域密着の自社施工業者 | 大手リフォーム会社 |
---|---|---|
費用 | 中間マージンがなく比較的安い | 中間マージンが発生し割高傾向 |
責任の所在 | 自社で一貫して対応するため明確 | 元請けと下請けで不明確になる場合がある |
地域の知識 | 札幌の気候や風土への理解が深い | 地域差への対応が画一的な場合がある |
対応の柔軟性 | 現場での細かな要望に対応しやすい | マニュアル通りの対応になりがち |
冬の積雪や凍害など、札幌の住宅事情を深く理解している業者こそ、長期的な視点に立った最適な塗料や工法を提案してくれます。
保証内容とアフターサービスを確認する
工事後の保証やアフターサービスは、業者の技術力と責任感の表れです。
工事後の保証には、施工業者が独自に発行する「自社保証」と、塗料メーカーが発行する「メーカー保証」の2種類があります。
優良業者であれば、これらの保証内容について契約前に詳しく説明してくれます。
保証期間の長さだけでなく、どのような不具合が保証の対象となるのか、逆に保証対象外となるのはどのようなケースか、といった詳細な条件を書面で確認することが不可欠です。
また、工事が終われば関係も終わりではありません。
1年後、5年後といったタイミングで無料の定期点検を実施してくれるなど、アフターサービスが充実している業者を選びましょう。
確認項目 | チェックポイント |
---|---|
保証の種類 | 自社保証か、メーカー保証か(両方あるのが理想) |
保証期間 | 塗料の耐用年数と見合っているか(例:シリコン塗料で10年など) |
保証の対象 | 施工不良による塗膜の剥がれなどが対象か |
免責事項 | 経年劣化や天災による不具合は対象外か |
定期点検 | 無料の定期点検の有無とその頻度(1年、3年、5年後など) |
手厚い保証と充実したアフターサービスは、その業者が自社の施工品質に自信を持っている証拠であり、この先10年以上、お住まいを安心して任せられるパートナーであることの証明になります。
セット工事からさらに費用を抑える3つの裏ワザ
セット工事で足場代を節約するだけでも大きな効果がありますが、さらに費用を抑えるための方法が存在します。
特に、申請するだけで受け取れる可能性がある公的な制度の活用は、知っているかどうかで数十万円の差が生まれることもあります。
ここでは、助成金の活用、火災保険の適用、そして値引き交渉という3つの具体的な方法を解説します。
裏ワザの種類 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
助成金・補助金の活用 | 返済不要のお金が受け取れる | 申請期間や予算、対象工事に条件がある |
火災保険の適用 | 自己負担なく修理できる可能性がある | 自然災害による被害が対象で、経年劣化は含まない |
閑散期を狙った値引き交渉 | 通常期より安く契約できる可能性がある | 冬場の施工は天候に左右されやすく、業者の技術力が問われる |
これらの方法を上手に組み合わせることで、予算内で満足のいく塗装工事を実現できます。
札幌市で使える助成金や補助金の活用
助成金や補助金とは、国や地方自治体から支給される返済不要のお金のことです。
外壁塗装そのものを対象とした制度は少ないですが、省エネ性能を高めるリフォームの一環として認められる場合があります。
例えば、札幌市では「札幌市住宅エコリフォーム補助制度」があり、断熱改修を含む工事が対象となります。
遮熱性や断熱性の高い塗料を使用する外壁塗装がこれに該当する場合、工事費用の10%、最大で50万円の補助を受けられる可能性があります。
制度は年度ごとに予算や期間が定められているため、事前の情報収集が不可欠です。
制度名 | 対象工事の例 | 補助額(上限) |
---|---|---|
札幌市住宅エコリフォーム補助制度 | 高性能な断熱材や窓への改修と併用した外壁塗装 | 50万円 |
子育てエコホーム支援事業(国) | 開口部の断熱改修などと併用した外壁塗装 | 20万円 |
利用できる制度がないか、まずはリフォームを依頼する業者に相談してみましょう。
自治体のホームページで最新情報を確認することも大切です。
雪害など自然災害による火災保険の適用
ご加入中の火災保険が、外壁塗装費用に適用できるケースがあります。
ポイントは、その劣化が経年劣化ではなく、台風・大雪・雹(ひょう)などの自然災害による損害と認められるかどうかです。
札幌では、積雪の重みで雨樋が変形したり、落雪によって外壁にひびが入ったりする「雪害」が考えられます。
このような場合、損害箇所の原状回復にかかる費用として保険金が支払われることがあります。
申請には、被害状況の写真や業者による見積書が必要で、損害を受けてから3年以内に申請しなければいけません。
まずはご自身の保険証券を確認し、補償内容に「風災・雹災・雪災」が含まれているかチェックします。
その後、保険会社や保険の適用に詳しい塗装業者に連絡し、適用できるかどうか相談することが最初のステップです。
閑散期を狙った値引き交渉の可能性
塗装業界には、工事の依頼が減る「閑散期」があります。
一般的に春や秋が繁忙期とされるのに対し、梅雨や冬は閑散期にあたります。
札幌の場合、気温が低く降雪もある12月〜2月が最も工事の依頼が少なくなる時期です。
業者は、この時期に職人のスケジュールを確保したいため、価格交渉に応じやすくなる傾向があります。
繁忙期に比べて、工事費用から数万円程度の値引きが期待できることもあります。
閑散期割引キャンペーンなどを実施している業者を探してみるのも良い方法です。
ただし、冬場の塗装工事は気温や湿度管理が品質を左右するため、低温環境での施工実績が豊富な、信頼できる業者を選ぶことが大前提です。
安さだけで飛びつかず、品質を担保できるかしっかり見極める必要があります。
満足のいく塗装工事を始めるための具体的な手順
塗装工事を成功させるためには、計画的な準備が欠かせません。
これから紹介する3つのステップを一つずつ確実に実行することが、後悔しない業者選びと適正価格での契約につながります。
焦らず、じっくりと進めていきましょう。
我が家の劣化症状をセルフチェック
専門業者に相談する前に、まずはご自身で家の状態を把握することが大切です。
劣化のサインを知っておくことで、業者の説明を正しく理解し、不要な工事を防ぐ判断基準になります。
特にチェックしたい劣化症状は以下の通りです。
劣化症状 | 確認するポイント | 補足 |
---|---|---|
チョーキング現象 | 外壁を手で触った際に、白い粉が付着するかどうか | 塗膜が紫外線で劣化しているサイン |
ひび割れ(クラック) | 外壁に亀裂が入っていないか、特に窓の四隅 | 幅0.3mm以上のひび割れは雨水侵入の危険性 |
コーキングの劣化 | 外壁材の継ぎ目がひび割れたり、痩せて隙間ができていないか | 窓まわりや外壁のつなぎ目を重点的にチェック |
塗膜の剥がれ・膨れ | 塗膜がめくれたり、水ぶくれのように膨らんでいる箇所がないか | 放置すると劣化が急速に進行 |
カビ・コケの発生 | 日当たりの悪い北側の壁や、湿気の多い場所に緑や黒の汚れがないか | 塗膜の防水性が低下している証拠 |
これらの症状が一つでも見つかった場合は、外壁塗装を検討する時期に来ていると考えられます。
札幌の地域密着業者を2〜3社探す
家の状態を把握できたら、次は工事を依頼する業者を探します。
大手リフォーム会社も選択肢の一つですが、札幌の気候を熟知し、適正価格で質の高い工事を期待できる地域密着の自社施工業者を選ぶことがおすすめです。
業者を探す際は、インターネットで「札幌市北区 外壁塗装」「札幌 地域密着 塗装店」のように、お住まいの地域名を入れて検索すると良いでしょう。
候補を2〜3社に絞り込むことで、比較検討がしやすくなります。
チェック項目 | 確認するポイント |
---|---|
施工実績 | 札幌市内、特にお住まいの近隣での施工事例が豊富か |
資格の有無 | 塗装技能士などの国家資格を持つ職人が在籍しているか |
会社の所在地 | 事務所が札幌市内にあり、気軽に相談に行ける距離か |
自社施工か | 問い合わせから施工まで一貫して自社で対応しているか |
保証内容 | 工事後の保証や定期点検などのアフターサービスの内容 |
候補の業者のウェブサイトを確認し、これらのポイントをクリアしているかを見極めることが重要です。
相見積もりで費用内訳を徹底比較
候補の業者を2〜3社に絞り込んだら、すべての業者に同じ条件で見積もりを依頼する「相見積もり」を行います。
相見積もりは、工事費用の適正な相場を知るための最も有効な手段です。
提出された見積書は、総額だけを見るのではなく、詳細な内訳までしっかりと確認しましょう。
「工事一式」のように項目がまとめられている見積書は注意が必要です。
どの作業にどれだけの費用がかかるのかが不明瞭なため、誠実な業者とは言えません。
比較項目 | 確認するべきポイント | なぜ重要か |
---|---|---|
塗料の種類と単価 | 使用する塗料のメーカー名、商品名、缶数が明記されているか | 塗料のグレードで耐久年数と価格が大きく変わるため |
塗装面積 | 「一式」ではなく、平米(㎡)単位で正確に記載されているか | 面積が曖昧だと、価格の妥当性が判断できないため |
各工程の単価 | 足場、高圧洗浄、下地処理、各塗装工程の費用が分かるか | どの作業にどれだけの費用がかかるか透明化するため |
諸経費 | 現場管理費や廃材処理費などの内訳が明確か | 不明瞭な「諸経費」は価格を上乗せされている可能性があるため |
見積書の内容に疑問があれば、遠慮せずに担当者に質問してください。
丁寧で分かりやすい説明をしてくれるかどうかも、信頼できる業者を見極める大切なポイントになります。
よくある質問(FAQ)
-
札幌の冬でも外壁塗装はできますか?閑散期で安くなるなら検討したいです。
-
はい、冬の塗装は可能です。
ただし、気温5度以下、湿度85%以上の環境では塗料が適切に乾かないため、施工できる日が限られます。
閑散期のため値引き交渉がしやすいメリットはありますが、天候によっては工期が延びることもあります。
冬場の施工実績が豊富で、適切な品質管理ができる優良業者を選ぶことが大前提です。
-
見積もりの金額が業者によって大きく違うのはなぜですか?
-
見積もり額に差が出る主な理由は、使用する塗料のグレード、下請け業者を使わない自社施工かどうか、そして劣化症状に対する補修内容の違いにあります。
例えば、目に見えにくいひび割れの補修を丁寧に行うか、塗料を規定量どおりに使うかといった品質に関わる部分が価格に反映されるのです。
総額だけでなく、費用内訳を詳しく比較し、なぜその価格になるのかをしっかり説明してくれる業者を選ぶことが、相見積もりのコツです。
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一番安い塗料で工事をすれば、費用を抑えられますか?
-
短期的な外壁塗装費用は抑えられますが、おすすめはできません。
安い塗料は耐用年数が短く、紫外線や雪に弱いため、数年でチョーキング現象などの劣化症状が再発する可能性があります。
結果として、次の塗り替え時期が早く来てしまい、足場代が余計にかかるため、長期的に見ると割高になるのです。
札幌の厳しい環境を考えると、コストと耐久性のバランスが良いシリコン塗料以上のグレードを選ぶのが賢明です。
-
訪問販売で「すぐに工事しないと危ない」と言われたのですが、本当でしょうか?
-
すぐに契約するのは避けるべきです。
確かに、雨漏りにつながるような深いひび割れなど、緊急性の高い劣化症状もあります。
しかし、その場で契約を迫る業者は注意が必要です。
まずはご自身で家の状態を確認し、記事で紹介したセルフチェックを行ってみてください。
そして、必ず複数の地域密着業者から相見積もりを取り、専門家である第三者の意見を聞いてから判断することが重要です。
-
助成金や火災保険は、誰でも利用できるのでしょうか?
-
いいえ、どちらも条件を満たす必要があります。
札幌市の助成金や補助金は、断熱性能の向上など省エネに関する工事が対象で、年度ごとに予算や受付期間が決められています。
また、外壁塗装に火災保険を適用するには、劣化の原因が経年劣化ではなく、大雪や台風といった自然災害によるものだと証明されなければいけません。
どちらもまずは、制度や保険に詳しい塗装業者に相談してみることをおすすめします。
-
工事後の保証内容で、特に注意して確認すべき点は何ですか?
-
保証年数の長さだけでなく、「保証の対象範囲」を必ず書面で確認してください。
例えば、「塗膜の剥がれ」は保証対象でも、「経年による色あせ」や「天災による損傷」は対象外といった免責事項が定められています。
どのような場合に保証が適用されるのかを具体的に確認することが大切になるのです。
また、定期点検などのアフターサービスが充実しているかも、長く付き合える優良業者を見分けるポイントになります。
まとめ
この記事では、札幌で外壁塗装の費用を賢く抑えるための具体的な方法を、現場担当者の視点から解説しました。
最も重要なのは、外壁と屋根の塗装を同時に行い、約20万円にもなる足場代の二重払いを防ぐことです。
- セット工事による足場代約20万円の節約
- 札幌の厳しい気候から家全体を守る耐久性の向上
- 3社以上の相見積もりによる優良業者の見極め
まずはご自宅の劣化状況をご自身で確認するところから始め、この記事で紹介したポイントを参考に、信頼できる札幌の塗装業者へ相談してみましょう。